阪神大竹耕太郎投手は今年もオレ流でいく。先乗り自主トレのため沖縄入り。ホテルの自室で焚(た)くための「お香」を持ち込んだ。

意図を聞かれた左腕は、テーブルに置いたスマホを指さした。「普通に生活をしていたら、やっぱり目ばかり使ってしまう。(お香は)リラックス効果もありますが、五感の中の普段は意識して使わない、鼻とかを使うのもいいと思う」。睡眠前や、食欲増進のため食事前に「ひと嗅ぎ」することも検討中という。

移籍1年目の昨年はウクレレに料理、登板前の大食いなどユニークな試みで選手、人間として幅を広げた。野球にプラスになると思えば、常識にとらわれずチャレンジ。結果、12勝2敗の大活躍だった。

探究心は尽きることがない。「今年は習い事をしたいですね。野球につながるかどうかは自分次第。『集中する系』をやってみたい」と挙げたのが茶道や華道だ。シーズン中に、時間を見つけて、メンタルの鍛錬に役立てるつもりだ。

野球でも多彩な取り組みができそうだ。岡田監督は試合の前段階となるシート打撃を省く方針。主力といえども、キャンプは課題と向き合う時間がたっぷりほしいもの。「自分のトレーニングや投球に集中できる。1年間ずっと毎週投げられるよう、準備をしっかりしていきたいです」と笑顔だった。【柏原誠】

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