西武栗山巧外野手(40)が3日、練習後にシーズン中にはあまり見せないような顔をした。

眉間にしわを寄せつつも楽しそうな顔。「うーん、そうっすね、うーん、パッと出てこない…」。

記者からの「今日は2月3日の節分の日ですが、退治したい鬼は何ですか?」という大喜利質問に熟考すること40秒。普段はツッコミ派だけに「ちょっとマジメになっちゃうな~」と悔しそうに前置きしつつ、出てきた回答は。

「心の中に住んでる鬼、みたいな?」

その鬼はどう怖いのか。

「その鬼はですね、自分を甘やかしたり、甘い方に甘い方にと自分をたきつけてくるんで」

“準備の鬼”ともいえるほど油断のないストイックな栗山にも、どうやら心の中に甘やかしの鬼を同居させているようだ。

それを見せないように熱く戦い抜いて、今年でプロ23年目を迎える。1月の自主トレ中にも「粘り強い心を養うために、常に上を向いてしっかり高みを目指していく」と誓った。

「だから、心の中の鬼を出していくせめぎ合いですよね。退治しながらね、また福を招き入れて」

この日は岡田雅利捕手(34)とともに遠投や打撃練習で汗を流した。「ホームラン(性の打球)で終わり!」と宣言し、2球目や3球目にすでに強烈な弾道があったものの、栗山は自身に鬼判定。15球近く打って、やっと自分を許した。【金子真仁】