さあ、開戦だ。阪神青柳晃洋投手(30)が今季の“開幕投手”として、1軍初対外試合となる17日の楽天との練習試合(宜野座)に先発する。1イニングを予定。「いかにブルペンでやっていることをそのまま試合に持っていけるかが大事。最初は短いイニングだと思うので、そういうところが大事になってくる」。22年の投手3冠右腕。昨季は防御率4点台に終わるなど不本意な結果に終わり、復活をかける1年となる。2年連続開幕投手に向け、まずはチームの初戦を任された。

同日は伊藤将も登板し、翌18日の練習試合・広島戦では村上が登板予定。巨人との開幕戦(東京ドーム)は3月29日の金曜日。同じ週末に開幕候補の3人が登板し、いよいよ開幕争いも本格化する。岡田監督は「1イニング、2イニングはみんな一応な(投げる)。まずは慣らしでな。まあ、あのへんは別に自分の感覚で実戦で上げていったらええだけの話やからな」と話した。まずは短いイニングでの試運転の登板になりそうだ。

青柳は今季でプロ9年目。体の変化に適応し、今オフは食事やトレーニングで体重87~88キロに約5キロ増量した。昨季は148~149キロが最速。「スピードが上がるに越したことはない。150だったり、出たら見栄え的にいい」と今季は大台到達も見据えている。パワーをつけ、ブルペン投球にも好感触。「去年より感覚も良いし、しっかりボールが投げられている。全体的に去年より良い」。万全の状態で実戦に臨む。

13日の練習前には川藤幸三OB会長(74)がナインに訓示。大山、近本とともに名指しで「お前らがとにかく若い連中を全部引っ張っていけよ」とゲキを受けた。

「年齢的にも、立場的にもそうならなきゃいけないと思っています」

言葉を受け止め、年長者として若い投手に背中を見せていく。【波部俊之介】