開幕1軍への試験が始まった。西武ドラフト5位右腕の宮沢太成投手(24=四国IL・徳島)が24日、南郷キャンプで初の実戦形式で登板。「しっかりストライクゾーンに持ち球を投げることを意識してたので、その点はしっかりクリアできたと思います」と出来栄えを振り返った。

99キロに増した体重が乗ったカットボールに、この日はさらに回転軸にわずかな改良を加え、バットをへし折る場面もあった。「しっかり脂肪じゃない体重が増えていくごとに球速とか上がってきて」。進学校の長野高時代は体重80キロ。「(当時は)100キロは想像できないですね。意外といい100キロに近づいているかなと」と自覚する。

1浪して北大法学部の門をたたいた。現役受験では単願したほどの度胸も光る。1年留年もあり、昨年は在学しながら独立リーグでプレー。「打者に投げるのも独立の時の9月30日以来なので」とさすがの記憶力を示しながら、これまで蓄えてきたものをぶつけた。

いつか絶対的な守護神に-。そんな大志を抱く青年が、まず第1関門をクリアした。春季キャンプの自己評価は「C」と高くない。「けがなく最低限はクリアできたので。ここからしっかり実戦で評価されていく投球をしていきたいなと思います」。名門の卒業式はこれから。それより何より開幕1軍のA判定を欲している。【金子真仁】

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