日本ハム新庄剛志監督(52)が公式戦さながらの“勘ピューター”を働かせて阪神に逆転勝ちし、オープン戦負けなしを継続した。

4点を追う7回に打線がつながった。1死満塁から今川が2点左前適時打。1死一、二塁から水野の中前適時打で1点差と迫り、なお1死一、二塁の好機で新庄監督がひらめいた。「急に『準備しろ』って言った」と江越に代走準備を指示。打者進藤のカウントが1-2となった時点で、準備が完了した江越を二塁走者の代走として送り込んだ。

新庄監督 なんか(進藤が)打ってくれるかなと思って一応、代えました。ポテンヒットかなんか、ライトの方向にいくんじゃないかなとか思いながら。ま、セカンドゴロでしたけど。

進藤は二ゴロだったが、進塁打となって2死二、三塁となり、続く郡司が右前へ逆転2点タイムリーを放った。劣勢だった試合展開でも「なんか逆転してくれそうな雰囲気あって」と敏感に反応していた勝負勘がさえてビッグイニングをつくりだし、逆転勝利につなげた。

新庄監督 ああいうね、「急にあるよ」というところも選手たちに分かってもらわないと。俺、ひらめきでいくタイプなんで。

過去2年も不思議な魔力を持っていた新庄監督の“勘ピューター采配”は今季も健在だ。

その中で、うれしそうに振り返ったのは、代走起用をアピールしてきた選手がいたことだ。

新庄監督 細川君が、めちゃくちゃアピールしてた(笑い)。昨日(4打数1安打1打点と)打ったから大丈夫、大丈夫って。今日は違う人にアピールさせろよって。「はい、分かりました」って言っても(代走に備えて)動いてたからね。彼は出たい、出たい(という気持ちが前面に出ている)。ものすごく使いやすい選手だし、いろんなところ守ってくれるし。

開幕1軍入りを目指す若手のギラギラぶりにも、目を細めていた。

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