楽天今江敏晃監督(40)が、「3・11」への率直な思いを口にした。

東日本大震災から11日で13年を迎えた。「我々イーグルスは震災を乗り越えて日本一になったりだとか、本当にたくさんの方々に支えられて、今、イーグルスがあります」。震災当時から在籍する選手は田中将、辛島の2人しかいないが、復興の一助になるという球団の思いは変わらない。

「たくさんの人に我々も勇気や元気を与えられる立場でもありますし、東北の皆さんと一緒に復興に向けて、いま一度、13年経ちましたけども、毎年この3月11日を迎えるってことを再確認し、東北のチームとして、しっかりと使命感をグラウンド上で表現していかないといけないと思います」

個人としても被災地支援に力を入れてきた。ロッテの選手だった11年から福島・いわき市を毎年訪問。社会貢献活動を支えてもらっていたロッテ球団職員の実家が同市で、被災したという話を聞いて駆けつけたことが始まりだった。

継続支援にこだわり、いわき市役所や小中学校を訪れたり、野球教室や学童野球大会「今江敏晃CUP」を開催するなど単発で終わらず、地元に寄り添ってきた。現在の小学生は震災後の同年4月2日以降に生まれていることから「(自身が)なぜ来てるんだろう?」と不思議がってほしいという願いもある。「やっぱり忘れてはいけないので、受け継いでいくっていうことがすごく大事」と強調する。

球団創設20周年の今年は東北6県で主催試合を行う。本拠地の楽天モバイルパークに加え、5月8日が秋田でオリックス戦、同31日が福島でヤクルト戦、6月28日が山形で西武戦、7月2日が青森、同3日が岩手でいずれもオリックス戦が予定されている。「野球が面白いなって思っていただければ幸いですし、東北6県でやれるってことは特別なことでもあると思います」。東北唯一のプロ野球チームとして果たすべき役割は大きい。

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