日本ハム新庄剛志監督(52)が、上原健太投手(29)の“逆転”開幕ローテ入りを明言した。

ローテの一角としていたバーヘイゲンの状態が上がってこないこともあり、好投を続ける上原を31日ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発させる。5枠を想定する開幕ローテは伊藤、加藤貴、上原、山崎の順で内定。9年目で初の開幕ローテ入りとなる上原は、4月2日の本拠地開幕楽天戦先発が決まっている明大の先輩・山崎へ、勢いをつなげる。

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初の開幕ローテ入りも、雑念は払い、淡々と準備を整える。上原は新庄監督に31日ロッテ戦での先発を伝えられた瞬間を「ブルペンで言われました。ピッチングしていたら、何か意味ありげな感じでずっといたんで。そしたら最終的にそういう話をもらって」と振り返った。その上で「聞かなかったことにしようと思って。何か変に考えちゃうかもしれなかったので」。9年目だが初々しい。普段の1試合と同じように、意識しすぎることなく、本番に備える。

開幕ローテは、あくまでスタート地点だ。昨季は自身初の規定投球回に到達。自己最多の4勝を挙げたが、シーズン通してローテを守れたわけではない。「(最初から)だめで、すぐいなくなったら意味がない。(シーズン)最後までいることによって、初めて開幕ローテーションに入る意味が確立される」と、気を引き締めた。

相手のロッテは佐々木の先発が濃厚。投げ合うのは初めて。「どんな投手であれ、やることは変わらない。自分がしっかり抑えれば負けることはない。気になるとしたら横から(見て)どれくらい速いのかなと。それくらい」。相手の投球をチラ見はするが、見すぎることはしない。

今季から加入した明大の先輩に、しっかりバトンを渡す。自身に続く開幕4戦目は、山崎が本拠地開幕戦で日本ハムデビューを果たす。「同じチームでやってきたことがある先輩ですし、いろいろと競ってきた人でもある。お互いにいいスタートをきって、いい状態で競い合えていけたら楽しい」。明大左腕ローテでチームを勢いづける。

過去8年は3、4月に白星を挙げたことがない。「(春先は)いいとは言えない。それを試合で何とかできるようにはなってきた。そこは昨年までとは違う。シーズンが始まってどこまで表現できるか」。まずは最高の形でスタートを切り、波に乗る。【永野高輔】

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