メジャースカウトの熱視線を浴びながら、ロッテ佐々木朗希投手(22)が今季初マウンドに立った。160キロを超える剛速球は影を潜めたものの、丁寧な投球を披露。5回6安打1失点で勝利投手の権利を持って降板した。チームが逆転負けして今季初勝利はお預けになったが、4回にはこの日最速の159キロ直球とフォークを投げ分け2者連続三振を奪うなど内容は上々。「フォークは最低限、良い感じには投げられている」とうなずいた。

将来的なメジャー挑戦への希望を球団に伝えている佐々木の投球を見るため、ドジャースなどメジャー8球団のスカウトが集結。米ワシントン・ポスト紙の記者も、この試合の取材に訪れていた。「ピンチを背負ってもメンタルが強く、よく投げていた。昨年は山本投手が注目されたが、今後は朗希が注目されるだろう。これからが楽しみ」と目を細めた。

吉井監督は「あれ以上投げると110(球)は超えてくるので、まだ早いかなと思って代えました」と説明しつつ「頑張ったと思います」と、5回95球で終えた今季初登板を評価した。だが、佐々木は納得せずに「投手としての仕事はイニング投げて抑えること。徐々に調子上げて、シーズン終盤までチームの戦力になれるように頑張りたい」と力を込めた。次回登板は中6日で、7日のオリックス戦(ZOZOマリン)の予定。ロッテのために1年間、走りきる。【星夏穂】

◆佐々木のメジャーへの思い 入団当初から、メジャー挑戦について球団とじっくり対話を重ねてきた。1月26日に12球団大トリで契約更改を行い、翌27日に会見を実施。マイナー契約となる25歳以下でも行きたいかと質問され「球団との兼ね合いもあるので、そこは将来的にはって気持ちはあります。まずは目の前のシーズンをプレーすることが大事」と話していた。