日本ハム北山亘基投手(25)が勝ち投手の権利は得られずも、「教授」らしさを見せつけて6回途中で自己最多タイの10三振を奪った。

序盤は不慣れなマウンドと悪天候に苦しんだ。北九州市民球場での登板は自身初。さらに試合前から強い雨が降り続いた。1点の援護をもらった1回裏、1番周東に右前打を浴びた。続く今宮の打席で盗塁を許し、さらに暴投、今宮に四球を与え無死一、三塁のピンチを招いた。3番柳田を浅い左飛に打ち取るも、4番山川に左越えの適時二塁打を許し、すぐさま同点とされた。

2回も先頭の栗原を四球で歩かせ、1死一塁から牧原大に右越えの適時三塁打、周東の犠飛で2点を追加された。打線が同点に追いついた3回は無失点にしのぐも、先頭の山川に四球を与えるなど依然として制球に苦しみ、ここまで73球を要した。

雨が弱まった4回、豊富な知識量から「教授」と呼ばれる北山の真骨頂を見せた。ワインドアップからセットポジションにチェンジ。制球が安定し、牧原大、周東から三振を奪うなど、両チーム通じて初の3者凡退に仕留めた。雨が完全にやんだ5回も3者凡退に封じ、セットポジションで完全に立ち直った。

6回のマウンドにも上がり、1死からウォーカーを見逃し三振にとってマウンドを降りた。5回2/3を106球で3安打4四球3失点。登板を振り返り「納得のいく内容ではありませんでした。それでもさまざまな状況の中で落ち着いて投げ切れたことは、投手として成長できたと思います。チームが勝ち越せるように、最後まで応援します」とコメントした。

勝ち投手の権利は付かなかったが、前回登板の4月3日楽天戦(エスコン)に続いて、自己最多タイの10三振を奪った。

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