コッテコテの大阪“粉もんパワー”ありがとう。日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(27)が1回1死一、二塁から、先制の左越え1号3ランを放った。前日13日まで41打数4安打、打率9分8厘と低迷していたが、前夜に大阪の街中で特大お好み焼き3枚をたいらげ、エネルギーチャージ。チームは連敗し4位転落も、復調した頼れる4番が、ここからもりもりと、本塁打を量産していく。

開幕13戦目で、ようやくマル砲に火が付いた。1回1死一、二塁、マルティネスは、オリックス先発カスティーヨの150キロストレートを振り抜いた。打球は美しい弧を描き、京セラドーム大阪の2階席に着弾。「長い間打ててなかったので、打てて良かったです。感触もよかったので。ファイターズは初回に点を取ると勝つことが多いんですが、きょうは残念ながら勝てなかったので次、頑張ります」と先を見据えた。

油弾けるジューシーな鉄板“ぱちぱち音”が、悩める4番の目を覚まさせた。前日まで打率9分8厘と低迷する中、友人と大阪の街中に出た。食べたのはご当地名物好み焼きだ。「今まで食べた中で一番大きかった」という直径約30センチの特大サイズを注文すると「あまりにおいしくて」2度おかわりした。焼きそばが入った広島スタイルも1つ堪能。「お好み焼きを食べたので打てました。次からも大阪に来た時はお好み焼きを食べ続けます。お好み焼きパワー!」と喜んだ。

1発は出ていなかったが新庄監督は、そろそろスイッチが入ると予言していた。13日オリックス戦後、第1打席で3ボールから放った大きな右飛を振り返り「ノースリーから去年も打てて。ホームランとかよく打ってたんで。まあ(調子は)上がって来ますよ」。その翌日に、しっかり24年初アーチが生まれた。

16日からは本拠エスコンフィールドでのソフトバンク戦が控える。当然、今後の「勝負飯」はお好み焼きだ。マルティネスはスペイン語の高橋通訳に「札幌でおいしいお好み焼き屋をリサーチしておいてくれ」と早くも指令。まあるいお好み焼きをたらふく食べ、大量のマル弾を、かち上げ続ける。【永野高輔】

【動画】日本ハム・マルティネス1号 力強くガッツポーズ&新庄監督とジャンピングハイタッチ