オリックスの8番紅林弘太郎内野手(22)が、気合の丸刈りで今季初の連勝&3位浮上に貢献した。

3-3同点の3回、2死から中前打で出塁すると、9番太田の右中間を割る二塁打で一気に勝ち越しのホームイン。5回にも頓宮、紅林、太田、福田の4連打などで2点を追加した。「後ろに回すつもりで。すごくいい流れで攻撃できました」。充実の表情で振り返った。

髪をばっさり切り、3ミリ程度の丸刈り姿で臨んでいた。「サマーカットということで。ちょっと暑くなってきたんで」と笑わせたが、ノリで切ったわけではない。13日の試合で3失策を犯し、勝ちはしたがドラフト同期生宮城の足を引っ張った。試合後、気合を入れ直す意味で宮城にバリカンで刈ってもらった。高校(静岡・駿河総合)時代以来の丸刈りで、チームの勝利に貢献することを改めて決意。守備でも7回に逆シングルで捕球し、アウトにする美技を見せた。「髪の毛とともに昨日のことは忘れました」。気持ちを切り替え好プレーにつなげた。

紅林が出て太田がつないだ。太田は3回の決勝打に「ボウズにした紅林が出てくれたんで、僕も続けてよかった」と喜んだ。頓宮を含めた7~9番で6安打し、今季初の2試合連続2桁安打。打線も上向きだ。

昨年の球団企画で宮城と「ベニボウズ」というコンビを結成した紅林は「ボウズボウズですかね…」と周囲を笑わせた。中嶋監督は紅林の丸刈りに「勝手にボウズにして」と苦笑いしながらも「下(下位打線)が上(上位打線)につなぐ野球ができたのかな」と満足そうだった。まだ借金はあるが、リーグ3連覇の王者は、着実に本来の姿を取り戻しつつある。【高垣誠】

オリックス平野佳(9回を締めて今季5セーブ目)「まだ負け越しているので、どんどんカード勝ち越しを狙っていくのが大事」

オリックス森(1回に2点適時打)「積極的に打ちにいこうと思っていましたし、タイムリーになってくれてよかったです」

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