静岡学生野球春季リーグは、27日から勝負の後半戦を迎える。開幕から8戦全勝の静岡産大は、東海大静岡、日大国際関係と並んで首位をキープ。22年秋以来、3季ぶりの優勝を懸けた上位勢との直接対決を前に、主将の後藤維吹外野手(4年=常葉大菊川高出)が完全復活を誓った。

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後藤は開幕前のオープン戦で右太もも裏を肉離れ。静岡理工大との開幕戦はスタメン出場したが2打席で交代し、そのまま離脱した。本塁打王、ベストナインに輝いた昨春を引き合いに「迷惑をかけてきた。ここからは、昨春以上の成績を残すぐらいの気持ちでやっていきたい」と語気を強めた。

前週の聖隷クリストファー大との2連戦で公式戦復帰。計3安打を放ったが、「まだタイミングが合っていない打席が多い」と満足感はない。今週は“試運転”で得た課題を修正。正面からのティー打撃を増やすなど、より実戦に近い形で調整を続けている。

後半戦最初の相手は、東海大静岡。最速149キロを誇るプロ注目左腕の宮原駿介投手(4年=静岡学園高出)が先発する可能性が高い。打撃マシンの設定を変えて速球対策も講じ、「結果を残せば自信にもなる。こだわっていきたい」と力を込めた。

1年春から主力を張り、自身もプロから注目されるようになった。卒業後は、社会人も含めて「高いレベルでやりたい」と夢を描く。アピールにもつながる快音を響かせ、チームを勝利に導く。【前田和哉】

 

◆後藤維吹(ごとう・いぶき)2002年(平14)10月8日、磐田市生まれ。小3から見付北クラブスポーツ少年団で野球を始め、磐田城山中では軟式でプレー。常葉大菊川高を経て静岡産大。右投げ左打ち。家族は母と兄。172センチ、80キロ。血液型O。