王者拳四朗(26=BMB)が2回1分18秒、KO勝利で3度目の防衛に成功した。

 昨年5月に王座を奪った同級1位ガニガン・ロペス(36=メキシコ)との再戦。経験豊富なサウスポーに前回は苦しめられ、2-0判定の辛勝だった。この日は自分の距離を保ち、狙い澄ましたような右ボディーストレート一発でもん絶させ、マットに沈めた。

 昨年12月の2度目の防衛戦に続くKO決着。今回は4度目の世界戦にして、初のテレビ生中継だけに、リング上でテレビカメラに大接近して満面の笑みとダブル・ピースサインをオンエア。リング上の勝利者インタビューで「テレビをご覧のみなさん、もうちょっと見たかったという方はまた次、僕の試合を見に来てください。かっこいいとこ、見せますから」と4度目の防衛を宣言した。

 「早かった~。ドスンっていう手応えはあったけど、まさかあれで決まるとは思いませんでした」。フィリピン合宿を行い、サウスポー相手のスパーリングを約150ラウンドをこなすなど、対策万全で臨んだ。「パンチを1発ももらいませんでした。こんなん初めてです」と自分で成長を実感。「この後、ビール飲めるんちゃうかな?」とおどけると、父の寺地永会長が「あかん。それでも、毛細血管は切れとるんや」とツッコミを入れ、周囲の笑いを誘った。

 3連続防衛は、日本ジム所属の現役世界王者では最長になった。