元東洋太平洋フライ級王者で元日本ミニマム級王者の徳島尚(ひさし)氏(50)を父に持つ徳島空吾(18=ワタナベ)がTKO勝利でプロデビュー戦を飾った。

 同じくプロデビュー戦だった戸田祥司(29=横浜さくら)と拳を交え、的確なボディー打ちで相手の体力を削り、強烈な右ストレートからの連打でダウンを奪取。立ち上がった相手に連打をまとめ、2回47秒、レフェリーストップによるTKO勝利を収めた。

 大阪・枚方市から駆けつけた尚氏が見守る中でTKO勝ちし「始まる前は緊張しましたが、リングに上がったら楽しめました。練習で少しずつボディー打ちを練習していた。(KOは)チャンスがあればと思っていました」と思い通りの試合展開に満足そうな笑みを浮かべた。将来的な目標には父親のなしえなかった「世界チャンピオンです」と掲げた。尚氏は「自分はリングで楽しんだことがないので、うらやましいですね」と成長した息子の姿を頼もしそうに見つめた。

 渡辺均会長は「性格がいいし、本当にいい子。お父さんの育て方が良かったのだと思う。来年の新人王に出場させるかは相談してきめたい」と期待を寄せていた。

 

 ◆徳島空吾(とくしま・くうご)1999年(平11)8月22日、大阪・枚方市生まれ。元東洋太平洋フライ級王者の父尚氏の小学校時代から自宅などでボクシングの練習を開始。父が徳島スポーツボクシングジムの会長就任した小学5年から本格的にジムワークを開始する。中宮中2年時にはアンダージュニア全国大会で優勝。興国高を経て、ワタナベジムに加入。名前の由来は父の好きなアニメ「ドラゴンボール」の主人公孫悟空。身長173センチの右ボクサーファイター。