IBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦が行われ、同級王者重岡銀次朗(24=ワタナベ)がプロ初黒星を喫し、王座陥落した。自身初の世界戦メインイベントで同級1位の元IBF世界同級王者ペドロ・タドュラン(27=フィリピン)の挑戦を受け、9回2分50秒、TKO負け。指名試合となる最強挑戦者に屈し、アマ時代から継続する「人生無敗」がついに途切れた。

幼少時代から不敗神話で有名なボクサーだった。中学時代まで約40戦無敗。高校時代は通算56勝1敗で、高校1年時の総体県大会決勝で兄優大(27=ワタナベ)との対戦が実現した際、兄弟対決を回避したセコンドのタオル投入による棄権負けが唯一の黒星だった。100戦以上のキャリアで事実上、無敗のまま世界王者となっていたが、プロ13目で敗戦を味わった。

滋賀県で初めて開催された世界戦興行で、元IBF同級王者となる最強挑戦者を迎え撃った。重岡は「面白くない試合というか、眠くなるような試合は正直、したくない。メインイベンターとして責任を持って楽しいボクシングを見せられればと思う」と意気込んで臨んだリングだったが、タドゥランとの新旧王者対決に敗れた。

IBFから23年の年間最高試合(同年4月、レネ・マーク・クアルト戦)に選出され、今年5月にはプエルトリコで開催されたIBF年次総会に出席。現地で元WBO世界同級王座の11度防衛に成功した元世界2階級制覇王者イヴァン・カルデロン氏(プエルトリコ)の運営するカルデロンジムで本人から指導を受ける機会に恵まれた。念願だった海外トレーニングで、レジェンド王者からディフェンス面でのアドバイスをもらい、心身ともに刺激を受けていたが、3度目防衛に失敗した。

重岡をプロモートする元世界3階級制覇王者で3150FIGHTファウンダーを務める亀田興毅氏は「この後は統一戦も視野に入れている」と発言していた。タドゥラン撃破に成功していれば他団体王者との統一戦交渉も開始されるはずだったが、王座陥落ですべてが遠のいた。兄優大が3月にメルビン・ジェルサエム(30=フィリピン)に敗れてWBC世界同級王座から陥落したばかり。これで重岡もIBFベルトを失い、兄弟で試練の時を迎えた。

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