AKB48が22日、初の沖縄でのコンサートを同県豊見城市の「豊崎美らSUNビーチ」で開催した。47都道府県をすべて回る全国ツアー「2012『野中美郷、動く。~47都道府県で会いましょう~』」の12カ所目として、大島優子(23)らのチームKが上陸。約1万人の前でエネルギッシュに歌い踊り、同ツアーで初めての野外公演を大成功させた。

 絵の具で描いたような真っ青の空と白い入道雲の下に、大島らチームKの16人が、はじけるように飛び出してきた。野中美郷(21)が、オープニングの「向日葵」を歌い出すと、まるでMLBのオールスター戦で飛ぶ戦闘機のように、ごう音を立てた航空機が上空を横切った。

 同ツアー初の野外ライブに、キャプテン秋元才加(23)は「ドームやアリーナもいいけど、野外で自然の力を借りて、今日しかできないパフォーマンスができることが、すっごくうれしい」。板野友美(21)は「海でのライブが夢でした」と笑顔。メンバー16人は、海風を頬に受けながら、汗を飛び散らせて踊った。

 会場の特設ステージには、超満員札止めの約1万人の観客が集まった。昨年3月26日、グループで沖縄国際映画祭に参加したが、AKB48のライブとしては初上陸。1人でも多くのファンを迎えたいと、集客力がより多い野外会場を全国ツアー12カ所目にして敢行した。

 メンバーも大はしゃぎで、バストが推定Dカップの大島は「せっかく沖縄の海なんだから、水着でライブしようって提案したの」と暴露すると、Aカップの梅田彩佳(23)は「やだよ~。おっぱいさらすのは~」。メンバー全員に反対された大島は「仕方ないからリハーサルは、1人で水着でやってたんです。それはDVD(特典映像)のお楽しみ」と、いつにも増したリップサービスだった。最後は、打ち上がる花火の下で、あでやかな浴衣姿まで披露。夏休みにふさわしいライブ内容だった。

 実は、約250人にも増えた大所帯の48グループだが、沖縄出身者はいまだゼロだ。地理的にオーディションも受けづらい事情もあり、文字通りAKB48未開の地。だが今回、安室奈美恵、SPEEDら女性アイドルを輩出した島にまずは1つ、足跡を残した。観客には少女も多数いた。この公演をきっかけに、今後、AKB48に沖縄出身者が誕生するかもしれない。【瀬津真也】