米DCコミックを代表する世界的ヒーロー「スーパーマン」の完全新作映画が、日米同時公開された。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズで知られ、新生DCスタジオのCEOに就いたジェームズ・ガン監督が脚本も担当。同監督らしい壮大かつアップテンポな、エンターテインメントと人間ドラマが混然一体となった1本だ。

滅亡の危機にひんしたクリプトン星から地球に送られた最後の生き残りは、ケント夫妻に愛情を注がれて成長。スーパーマンとして地球を守るために戦いながら、正体を隠してデイリー・プラネットで新聞記者のクラーク・ケントとして働く。そうした、そもそものベースは踏襲されている。

ガン監督の色を感じるのは、米俳優デビッド・コレンスウェット演じるスーパーマンが強さより、むしろ弱さを見せる存在であることだ。敵に打ちのめされ、天才科学者の大富豪レックス・ルーサーの綿密な計画によって、誰からも愛されていたはずが地球の脅威という論評が出て批判を浴びるようになると、SNSの投稿1つに傷つきレイチェル・ブロズナハン演じる同僚で恋人のロイスに叱咤(しった)激励される。人間味あふれるスーパーマンは感情移入しやすいだろう。

原作に登場しながら、映画シリーズには登場してこなかった“スーパードッグ”クリプトの活躍も「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で、アライグマ「ロケット」を躍動させた同監督ならではだろう。爽快でありつつも、空気抵抗さえ感じさせる生々しい飛行シーンは必見だ。【村上幸将】

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