第29回山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)選考会が16日、都内で行われ、モデル押切もえ(36)の「永遠とは違う一日」(新潮社)は受賞を逃した。湊かなえ氏の「ユートピア」(集英社)が受賞した。
同書は、押切が初めて文芸誌に発表した作品。昨年1月から「小説新潮」で連載された6話からなる短編連作で、アイドル失格の女子高生から、こじらせ系のバツイチ40代画家、スタイリストとモデル、マネジャーら人生の岐路に立つ女性の心模様を描いた。
候補作発表後の4月25日のイベントでの会見では、「自分でも驚いています。ノミネートをされてうれしい。(作家の)角田光代さんから『賞がほしいなら素直に言った方がよい』と言われたので、欲しいです」と話していた。
押切は、2013年に「浅き夢見し」で小説家デビューしていた。
同賞は、「すぐれて物語性を有する新しい文芸作品」を表彰するもので、1988年に創設された。過去に、山田太一氏「異人たちとの夏」(第1回)、吉本ばなな氏「TUGUMI つぐみ」(第2回)、宮部みゆき氏「火車」(第6回)などが受賞している。



