演出家の宮本亜門氏らが29日、台北市内で記者会見し、台湾で08年に大ヒットした映画「海角七号」の中国語ミュージカルを来年5月に南部の高雄市の芸術祭で上演すると発表した。

 ニューヨークの劇場街ブロードウェーで活躍する宮本氏だが、中国語のミュージカルは初挑戦。日本以外のアジアでのミュージカル制作も初めてという。

 「海角七号」は、敗戦で台湾から引き揚げた日本人男性が書き残したラブレターを、現代の日台の男女が海角七号という地名を手掛かりにして相手の台湾人女性に届けるストーリー。

 宮本氏は、台湾人の優しさが大好きになり、何度も遊びに来ているうちに、友人から「海角七号」を見るよう勧められた。「映画を見て号泣し、ミュージカルにしたいと思った」という。

 同映画の魏徳聖監督は「ミュージカルにしたいと思っていたので宮本さんの提案を受けて快諾した」と話した。