大金を支払って子供を名門大学に裏口入学させたとして、米ドラマ「デスパレートな妻たち」などで知られる米女優フェリシティ・ハフマン容疑者(56)やドラマ「フルハウス」に出演していた女優ロリ・ロックリン容疑者(54)らが12日、ロサンゼルスの自宅で逮捕されたことが明らかになった。

米検察当局によると、逮捕者リストには他にもファッションデザイナーや企業のトップら50人が名を連ねており、大学のコーチや試験官らも含まれているという。

米ABCニュースによると、ハフマン容疑者は長女の大学入試試験での不正に1万5000ドルを仲介業者に支払っており、一方のロックリン容疑者も2人の娘を南カリフォルニア大学にボート競技の推薦枠で入学させるために50万ドルを支払ったが、一度もボート競技には参加していなかったという。

米メディアによると、依頼者の親たちはエール大学やスタンフォード大学、南カリフォルニア大学などの名門大学に入学させるために、仲介人のウィリアム・リック・シンガー被告が運営する偽の慈善団体に謝礼として総額約2500万ドルを支払っていたというが、大学自体の関与はないとみられている。

手口は主に替え玉受験や解答用紙を試験後に修正するなどの大学入学適性試験(SAT)の不正やアスリート枠の入学願書での経歴詐欺で、サッカー経験のない子供がサッカーコーチへの賄賂でエール大学に合格した例もあったという。

最大で650万ドルを支払ったケースもあった。裏口入学が行われていた期間は2011年から2月ごろまでで、現役の大学生もいるが現時点で子供たちは起訴されていない。