モトーラ世理奈、台本読んで「やりたくないって…」

  • 映画「風の電話」完成記念舞台あいさつに出席した、左から三浦友和、モトーラ世理奈、西島秀俊、諏訪敦彦監督(撮影・佐藤成)

モトーラ世理奈(21)西島秀俊(48)三浦友和(67)諏訪敦彦監督(59)が25日、都内で、映画「風の電話」完成記念舞台あいさつに出席した。

モトーラは24日に封切りされた同作品をひそかに新宿ピカデリーで鑑賞したという。「一番後ろの一番端の席に座ったんですけど、(周りを)のぞきながら皆さんがどういう風にみているのかなって気になっていました」と明かした。

モトーラは、岩手県大槌町で東日本大震災に被災し、身を寄せていた広島県の親戚の家からヒッチハイクで大槌町を目指して旅する女子高生ハルを演じた。「最初オーディションの時に台本を読んで、『やりたくない』って思いました。小さい頃から家族が亡くなっちゃう話とかが一番悲しくなってしまうから」と告白。実際に「自分がつらくなってしまった」と1回目のオーディションでは何も出来なかったというが、2回目のオーディションは台本がなく、即興で芝居をする形だったこともあり見事主役を勝ち取った。「即興芝居は自分に合っているかもと思いました」とゆっくりとした口調で語った。

世界的に評価を受ける諏訪監督も「モトーラさんだけ全く違う存在感だった。映画的存在感」と絶賛した。

西島も「モトーラさんはこの現場でやらなければならないことを一番わかっている人なんだなって思った」と話し、三浦は「高校生役の違和感が全くなく入っていける。この人が見てくると本当に緊張するんです(笑い)」とモトーラに見つめられてタジタジになった。

諏訪監督は約20年ぶりに日本で映画を撮ったという。「“モトーラ・ハル”と一緒に、旅をしていく。その途中でいろいろな人に出会う。旅をしながら、大きなことを言うのではなく、1人の傷ついた少女と一緒に旅をしていく。日本はいろんな人がいろんな状況の中でいろんな困難を生きている。いろんな傷を負っている。それでも一生懸命生きている。そこに寄り添いたい」。

1つ1つの小さな物語を大切に描き、作り上げた同作品はベルリン映画祭に出品されることも決まった。