少年隊の錦織一清(55)と植草克秀(54)が20日、ファンクラブサイトなどで、年内いっぱいでジャニーズ事務所から退所することを発表した。東山紀之(53)は同事務所に残留する。少年隊は今後グループ活動の予定はないが、「これからも所属グループとしてその名を残す」という。

錦織は「最後のワガママのつもりで、この年になって本当の意味のひとり暮らしをしたいという希望を伝えたところ、快く承諾していただけた」と感謝。「恵まれ過ぎていた環境を飛び出し、これから私は沢山の厳しさを味わっていかなければなりません。それをこれまでのジャニーズ事務所の教えで、跳ね除けて行こうと思います」と誓った。

植草もファンや関係者に感謝を伝え、「酸いも甘いも経験した上で、来年1月よりピュアな気持ちで、新たなスタートラインに立ち、挑戦して行きたいという思いから卒業を決意致しました」と報告。「多くの皆様の教えを胸に刻み、エンターテインメント活動を真摯(しんし)にかつ楽しく、一歩ずつ前進出来るように心を引き締め頑張って行きます」と意気込んだ。

退所後も錦織は舞台を中心に俳優として活動し、演出なども手掛けるとみられる。植草も舞台をメインに俳優業を続けていきそうだ。東山は「親兄弟よりも濃密な35年間を過ごし、誰よりも長い青春時代を2人と過ごせた事を誇りに感じています。切磋琢磨(せっさたくま)させてくれた2人は最高の戦友だと思っています」とたたえた。

85年にデビューした少年隊は、現在ジャニーズの最年長グループだが、08年8月を最後に、グループ活動は実質休止状態が続いていた。ジャニーズ事務所は「35年間で殿堂入りに値するほどの実績を地道に積み重ねてきたグループ」とねぎらっており、生みの親であるジャニー喜多川氏(享年87)へのリスペクトも込めて、グループ名を残すことを選択した。

○…デビュー35周年記念日の12月12日には、シングル25作品や主演ミュージカル「PLAYZONE」などの楽曲を収録したベストアルバム「少年隊 35th Anniversary BEST」をリリースする。同日にDVDボックス「少年隊 35th Anniversary PLAYZONE BOX 1986-2008」を発売することも発表された。

◆少年隊の歩み

▼82年1月 東山紀之、錦織一清、植草克秀で「少年隊」を結成

▼84年4月 ファーストコンサートで1日5公演

▼85年12月 「仮面舞踏会」でデビュー

▼86年7月 主演ミュージカル「PLAYZONE」がスタート。08年まで23年間で通算957公演、観客動員138万人を記録

▼同年12月 日本レコード大賞最優秀新人賞受賞

▼88年2月 アジア4都市ツアー開催

▼93年1月 東山、NHK大河ドラマ「琉球の風」に主演

▼同年4月 植草、TBS系長寿ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」第2シリーズからレギュラー出演

▼95年7月 錦織、「PLAYZONE」の「KING&JOKER」で初演出

▼07年7月 東山、テレビ朝日系スペシャルドラマ「必殺仕事人」に主演。その後シリーズ化

▼15年7月 東山、テレビ朝日系主演ドラマ「刑事7人」スタート

▼17年10月 東山、テレビ朝日系「サンデーLIVE!!」メインキャスターに