昨年3月に新型コロナウイルスに感染したことを公表している米歌手ピンク(41)が、ラジオ番組で遺書を書き直すほど深刻な状況だったと当時を振り返った。

ピンクは当時3歳だった長男ジェイムソン君と共に感染し、自宅で隔離していたことをSNSで明かしていた。夫と長女ウィローちゃん(9)は陰性だったが、ジェイムソン君と自身の症状は重く、「本当に、本当に最悪だった。遺書を書き直したくらい」と告白。「私たちはもうだめかもしれないと思い、親友に電話をして”娘に愛していると伝えて”と頼んだ」とも語り、死を覚悟していたことを明かした。

ピンクは感染から回復した後に出演したテレビ番組で、最初に症状が出たのはジェイムソン君で、発熱や腹痛、下痢、胸の痛み、頭痛などを訴えていたことを明かし、自身もある夜に息苦しくて目が覚めて30年ぶりに吸入器を使用したと語っていた。ピンクによるとジェットコースターのように症状がアップダウンし、ジェイムソン君は微熱が長引くなど後遺症もあったという。

2人ともすでに回復しているが、ピンクはこの体験から親として子供たちにどのようなレガシーを残すことができるのか真剣に考えるようになったという。「子供たちに何が残せるんだろう? 何を教えられるのだろう? 私たちが暮らすこのクレージーな世界で子供たちは生きていけるのだろうか? もし私が子供たちと話すのがこれが最後になるなら、何を伝えるべきなのだろう?」と自問自答を繰り返していることを明かした。

そんなピンクが7日にリリースする新曲「All I Know So Far」は、自身のこの体験が基になった曲だといい、「これは娘への手紙」と語っている。新曲と同タイトルのアルバムとドキュメンタリー番組も21日にリリースされる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)