100歳の誕生日を前に4月9日に逝去した英王室のフィリップ殿下が、3人の側近に多額の遺産を残していたと英サン紙が報じた。

関係者によるとフィリップ殿下の遺産総額はおよそ3000万ポンドで、その多くを73年以上連れ添ったエリザベス女王が相続することになるが、晩年を支えた秘書と従事2人にも多額の遺産が贈られると伝えている。具体的な金額は明らかにされていない。

また、同紙は昨年3月に王室を離脱したヘンリー王子も遺産の一部を相続すると伝えている。フィリップ殿下が入院中だった今年3月に出演したインタビュー番組で王室を批判する爆弾発言をして物議を醸したヘンリー王子だが、「問題行動を起こしたからといって孫を罰するような人物ではない」と関係者はフィリップ殿下の人柄について語っており、ヘンリー王子に対して恨みを抱いたことはなく、他の孫たちと同じように公平に遺産が分配されることを明かしている。

かなり前から遺産の分配について準備を進めてきたというフィリップ殿下は、チャールズ皇太子ら4人の子供たちにはバッキンガム宮殿にある1万3000冊もの蔵書からそれぞれが欲しい物を譲り受けるよう指示も出していたと同紙は伝えている。

また、退院後は世話をしてくれた人たちへの贈り物として自身の写真にサインをして額に入れることに多くの時間を費やしていたという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)