テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターは3日夜の放送で、高市早苗首相が衆院選でも目指す考えを表明した飲食料品の消費減税について言及した。
大越氏は「あえて申します」として、財政規律の観点から強い疑問を呈し、実施に踏み切る明確な説明がなされない限り「壮大なバラマキという批判がついて回ることは避けられない」と強い調子で言い切った。
高市首相は今年2月の衆院選で、飲食料品の消費税率を2年間に限って現在の8%からゼロにする考えを表明。ただゼロにする場合、全国の多くのスーパーのレジシステムの改修に1年レベルの時間が必要であることがあらためてクローズアップされた。一方で、ゼロでなく1%なら、半年レベルでの対応が可能という声が多くの事業者から出ているとして、政府内では来年4月から飲食料品について2年間「1%」にする案が、有力案として浮上。一方、消費税減税などについて協議してきた超党派の「社会保障国民会議」に参加している野党側は、「1%案」はヒアリングのみで議論対象になっていないとして、強く抗議する事態に。「ゼロ」ではなく「1%」では公約に反するとの指摘も根強く、高市首相は早ければ今月末までに最終判断するとみられている。
この日の放送では、3日の「社会保障国民会議」の内容などを含め、消費減税の議論について詳報した。大越氏は「首相肝いりの選挙公約実現に向け、社会保障の安定財源である消費税を物価高対策のために減税するということ」と指摘。来年4月から2年間、飲食料品に限っての「消費税1%」が現実になった場合、来年4月の統一地方選や同年9月の高市首相が再選を目指す自民党総裁選の日程がリンクし、減税期間が終了する2029年3月末の後には参院選が控え、翌2030年2月には衆院議員の任期満了のタイミングが重なるなど、政治的日程とも微妙につながり合っていることも伝えた。
大越氏は「1回ゼロなり1なりに下げてしまうと、(2年後に)元に戻すのは、なかなか簡単ではない」とした上で、「各政党が減税減税の大合唱となった2月の衆院選をへて、高市総理肝いりの食料品の消費税減税がいよいよ視野に入ってきました」と指摘した。
「ここで、財政規律がうんぬん…と苦言を呈すると、今物価高対応が最優先だと反発の声が聞こえてきそうなのですが、あえて申します」と意を決したように口にし、「仮に2年限定とはいっても、財政規律は本当にどうなるんでしょうか。安定した社会保障財源を切り崩して、本当に大丈夫なんでしょうか。そこに根本的な疑問を抱く人は私のみならず、少なくないと思います」と、消費税減税論に疑問を呈した。
その上で「その疑問に対する明確、かつ理にかなった説明がない限り、『壮大なバラマキ』という批判がついて回ることは、避けられないと思います」と、言い切った。



