歌手で俳優の大泉洋(53)が21日、横浜アリーナで「芸能生活30周年記念!!大泉洋リサイタル2-リベンジ-」千秋楽公演を開催した。

玉置浩二(67)が作曲した新曲「陽炎」などアンコールを含め全18曲を歌唱し、“例の”リベンジを達成する有終の美を飾った。

サッカー日本代表のチュニジア戦勝利に世間が浸る中、横浜でも絶対に負けられない戦いが繰り広げられた。「リベンジ」とは、さかのぼること約2年4カ月前。武道館公演のステージで、大泉は弾き語り楽曲「ハナ~僕とじいちゃんと」のイントロを7回連続で失敗。その雪辱を果たすべく臨んだのが今回だ。

年明けから仕事の合間を縫ってピアノを猛練習。「できるよー!」と声援が飛ぶ中花道を通り、大泉は勇み足で会場中央のピアノへ。緊張の色もにじむ中、あの時苦戦したメロディーをなめらかに弾きこなし、一発でクリア。ほろ苦い記憶を塗り替えた姿にファンは総立ち。惜しみない拍手が降り注ぐ中、大泉も拳を突き上げ「皆さんのおかげでなんとか全公演リベンジすることができました!」。7戦7勝。長年の憂さを成仏させ、メモリアルイヤーに自ら華を添えた。

冒頭から体を張った全力の大泉劇場だった。白スーツにサングラス、ばっちり決めて登場すると「会いたかったぜ、子猫ちゃんたち!」とファンネームをシャウト。黄色い声に応えるように情熱的な歌声を響かせると、大泉の体は次第に会場上方へと上昇。1曲目からフライングで宙を舞い「最初から飛ぶと思わなかったでしょ」とドヤ顔を浮かべた。かっこよく決めたは良いが、まだ飛んでいたい大泉と、降ろそうとするスタッフとの“攻防戦”が始まり「上げてくださーい!」とジタバタ。いつものユーモラスな姿に会場は大爆笑に包まれた。

盟友も“友情出演”した。幕あいには「悪徳業者」こと、自身の代名詞「水曜どうでしょう」制作チームが手がけた映像を流しファンの心をくすぐった。フィナーレではおなじみの「L・O・V・E」コールを浴びて大量の愛を受け取ると、自身もトロッコに乗って会場を周遊し「愛してるよ~!」とお返し。1万2千人のファンが揺らすペンライトの海に心震わせ、「またリサイタルやります!病みつきです!」とこみ上がる思いを言葉にした。歌あり笑いあり、らしさ爆発の3時間のショータイム。エンターテイナーの神髄を見せた。

ツアーは地元北海道など全3都市で約4万8千人を動員した。【望月千草】