東京都が10日に発表した休業要請の対象施設に、ネットカフェが含まれた。都では、住む家がないなどの理由でネットカフェに寝泊まりしながら生活する人が1日あたり約4000人と推計しており、今回、行き場を失う大量の「ネットカフェ難民」が発生する恐れが、指摘されている。

小池知事は会見で「ネットカフェ難民」の収容施設やアパートを借りることを目的に「先日、12億円の予算をつけた」と説明。500人分を想定した額と述べた。都は、空室となっている都営住宅など約400室を確保する予定だが、生活困窮者を支援する団体「TENOHASI(てのはし)」の清野賢司さん(58)は「一斉に休業したら部屋は足りない。野宿するしかない」と指摘。入居条件のハードルがあるといい「都内に6カ月以上滞在している証明が必要だが、難しい人もいる。地方から東京に来て6カ月に満たない人もいる」と話した。

都内に居場所を失った「ネットカフェ難民」が大移動する可能性もある。清野氏は「神奈川、埼玉、千葉などの店を探して移動することも推測される」と、懸念。拡散した「ネットカフェ難民」で混雑する店が増えれば、換気の悪化などから感染リスクが高まりかねない。

ネットカフェが休業となれば、深夜営業のファミレスなどの飲食店に滞在場所を探すしかないが、営業時間を短縮する店舗も多い。「ネットカフェ難民」は、さらに窮地に追い込まれることになる。【大上悟】