2月22日のサウジカップ(G1、ダート1800メートル、キングアブドゥルアジーズ)に出走を予定する外国馬を2回に分けて紹介しています。前回紹介した米国のシエラレオーネとホワイトアバリオが回避を発表。強敵が戦わずして姿を消しました。その他の出走予定馬のプロフィルを紹介します。

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・ファクトゥールシュヴァル(セン6、J・レニエ、父リブチェスター)

昨年のG1ドバイターフでナミュール(2着)、ダノンベルーガ(3着)、ドウデュース(5着)を退けたフランスのファクトゥールシュヴァルがG1サウジカップ挑戦に前向きです。

ジェロム・レニエ厩舎から3歳でデビューして、その年は7戦5勝。4歳を迎えるとG1のイスパーン賞3着、サセックスS2着、ムーランドロンシャン賞3着、クイーンエリザベス2世S3着と勝てないまでも善戦を続けました。

5歳の初戦で迎えたG1ドバイターフはゴール前、ナミュールとの大接戦を制して優勝。待望のG1タイトルを手にしました。その後は欧州に戻って3戦しましたが、最良の成績はクイーンエリザベス2世Sの2着。芝ではワンパンチ足りない競馬ぶりに陣営はダート挑戦を決意。サウジCの試走として1月24日にメイダン競馬場(ドバイ)で行われたG1アルマクトゥーム・チャレンジに参戦しました。レースは直線入り口で5番手にあがって、最後はじわじわ伸びて3着で入線。勝ち馬に約7馬身差ながら、ダート初戦としては悪くない内容でした。通算成績は18戦6勝2着5回。母系からは欧州で種牡馬として活躍したタマユズや、仏ダービー勝ち馬のアナバーブルーなどが出ています。

・サウジクラウン(牡5、B・コックス、父オールウェイズドリーミング)

昨年のサウジC3着馬が、2度目のサウジCに挑戦します。ブラッド・コックス厩舎から3歳4月にデビューしたサウジクラウンは、その年に6戦3勝、2着2回。秋のG1ペンシルベニアダービーに勝って臨んだG1BCクラシックは勝ったホワイトアバリオに2秒以上離された10着とふるいませんでしたが、4歳初戦となった1月のG3ルイジアナSを約6馬身差で快勝してサウジ遠征を決定。サウジカップでは主戦のフローレン・ジェルー騎手を背に果敢に逃げましたが、残り50メートルで2頭に交わされて3着でゴールしました。転戦したドバイではG2ゴドルフィンマイル12着と大敗。米国に戻ってから8月の一般戦を制しましたが、BCダートマイルは大きく離れたしんがり負け。その後、12月のリステッド競走を途中からまくって快勝。1月のG1ペガサスWCは逃げて最終コーナーまで先頭でしたが、直線で交わされて5着となっています。父のオールウェイズドリーミングは17年のケンタッキーダービー馬。同じ牝系出身の名馬にジャパンカップ優勝のシングスピールや有馬記念などを制したグラスワンダーがいます。馬主はサウジアラビアの石油関連企業FMQを率いるモハメド・アルカターニ氏です。

・ロックド(牡4、T・プレッチャー、父ガンランナー)

トッド・プレッチャー調教師と殿堂入り騎手のジョン・ヴェラスケスのコンビによるロックドは、これまで7戦4勝2着2回。まだ複勝圏を外していません。2歳時にG1ブリーダーズフューチュリティを制し、1番人気で出走したG1BCジュヴェナイルはフィアースネスの3着。昨年は靱帯(じんたい)を傷めて長期休養を余儀なくされましたが、秋に復帰後は一般戦とG1シガーマイルを連勝しました。今年初戦となったペガサスWCは直線で独走となったホワイトアバリオには敵わなかったものの2着を確保しました。父はシエラレオーネと同じガンランナーです。

・エルコディゴ(セン5、J・サルディヴィア、父イクアルストライプス)

アルゼンチン最強馬の称号を持つエルコディゴが世界の大舞台に挑みます。一昨年4月にアルゼンチンでデビューして、これまで14戦9勝2着3回。デビューから3戦目のポラデポトリオス(ダート1600メートル)で最初のG1を制すと、昨年3月から5月にかけてアルゼンチン共和国大賞(ダート2000メートル)を含み3連勝。シーズンが改まった9月から11月にかけては芝のG1サンマルティン将軍大賞、G2ヴィンセンテ・L・カザレス賞(2着に13馬身差の圧勝)、G1コパデオロ大賞まで3連勝を飾りました。12月のG1カルロス・ペリグリーニ国際大賞は大外20番枠があだとなって勝ち馬から首差の2着に惜敗したものの、年明けにウルグアイで行われたダート2400メートルの国際競走G1ホセ・ペドロ・ラミレス大賞を完勝しました。陣営は中東の馬主への売却を視野に入れながら将来を模索しています。

・ブックンダンノ(セン4、D・ライアン、父ブッケロ)

昨年のG3サウジダービーで大逃げを打って見せ場を作り、フォーエバーヤングに頭差2着したブックンダンノがサウジCに挑みます。昨年のサウジ遠征から帰国して臨んだ6月のG1ウッディー・スティーヴンスSに優勝。7月の一般戦も連勝して8月のG1アレン・ジャーケンス・メモリアルSは3着。10月のG3ペリーヴィルSも2着に惜敗。12月のG2シガーマイル・ハンデキャップは5着でした。通算成績は11戦6勝2着3回。

・ソウルオブアンエンジェル(牝6、S・ジョセフJr.)

デビューから41戦目となったダート1400メートルのG1BCフィリー&メアスプリントを制して、エクリプス賞最優秀牝馬スプリンターに選出されました。昨年5月にサフィー・ジョセフJr.厩舎に移籍すると、その初戦となったG2ラフィアンSで初重賞を飾り、続くG2プリンセスルーニー招待Sも連勝。9頭立ての7番人気で出走したBCフィリー&メアスプリントではしんがりから一気に追い上げて直線大外を強襲。先行馬をまとめて負かしました。タフな牝馬でBCのあとに一戦(リステッド競走のランパートSで3着)を加えています。調教師いわく「ワンターンの競馬がぴったり」なこともあってサウジカップをめざしたようです。

(ターフライター奥野庸介)※競走成績などは25年2月6日現在