日本パラリンピック委員会(JPC)の河合純一委員長(45)がこのほど、国内のパラアスリートへメッセージを送った。

「私も選手でしたから、トレーニングが再開できるときの喜びはとても分かります。ただ、今回はこれまでにないほど長期間にわたり、トレーニングが十分に行えないという前例のないものでした。だからこそ、トレーニング再開にあたっては十分気を付けていただきたいと思います」

新型コロナウイルス感染拡大に対応する緊急事態宣言が全面解除されたのを受け、競技団体などを通じて選手たちに届けられた。トレーニング再開へ向けて自らの身体と向き合い、コーチやトレーナーと十分に話し合いながら故障を回避し、徐々にパフォーマンスを向上させていくことを要望。さらに選手の精神面にも思いを巡らせた。

「まだ、国際大会のスケジュールなどが明確になっていないことから、心配はつきないかもしれませんが、JPCは競技団体と連携をして、これからも情報を届けていきます。新しい生活様式、新しい日常に慣れるのも時間が必要です。引き続き我々にできる形で感染しない、感染させない努力を続けていきましょう」

河合氏は競泳の視覚障がいクラスでパラリンピックに92年バルセロナ大会から12年ロンドン大会まで6大会連続で出場し、金メダル5つを含む21個のメダルを獲得。16年には日本人として初めて国際パラリンピック委員会の殿堂入りを果たしている。今年の1月1日にJPC委員長、同29日には東京パラリンピックの日本選手団長に就任した。