フェアリージャパンの主将も務めた畠山愛理(あいり、22=東京ジュニアク)が、涙で現役引退を宣言した。「私は今回の五輪で最後にすると決めていた。これで、試合に出ることは最後にしたい」。8位に終わった決勝直後、心境を明かした。

 初のメダル獲得を目指して5位で団体決勝に進出した日本(杉本、松原、畠山、横田、熨斗谷)は、1種目目のリボンの大技「4本投げ」が乱れ、予選の得点より1点近くも低い16・550で8位と出遅れた。2種目目のフープ・クラブで上位を狙いミスのない演技を披露して17・650の高得点をマークしたが、2種目合計34・200点で最下位は変わらなかった。

 畠山は6歳から新体操を始め、09年からは日本代表としてチームに2大会連続の入賞に貢献してきた。「苦しいこと、つらいこと、楽しいこと、たくさんあったけれど、あっという間でした。決勝ではリボンはミスしてしまいましたが、決勝の舞台に立てたことは幸せなこと」とやりきった表情。2020年東京五輪は後輩に託す。「東京に日本チームがこの悔しさをぶつけてくれたらいいと思う。私もまた違う形で関われたらいい。このリオ五輪は、絶対に次につながります」。真っ赤な艶やかな衣装が最後の勇姿。「新体操をずっと続けてきてよかったです」。最後は笑顔で、競技生活に別れを告げた。