スペイン1部レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(21)が、同リーグでの日本選手のシーズン最多得点記録を更新した。8日のヘタフェ戦で今季6点目。MF乾貴士(エイバル)が17-18年にマークした5点を抜いた。自身のシーズン最多得点記録も更新中。28試合の出場で1得点にとどまったマジョルカ時代の昨季と今季のプレーデータを比較すると、今季の好調の要因がうかがい知れた。

今季はここまで25試合の出場で6得点3アシスト。スペインリーグの公式サイトの統計によると、得意とするドリブルは昨季の40回から23回に減少し、それとともに被ファウル数も47回から35回に減っていた。

ドリブルの減少は一見すると負のデータのようにも思える。昨季は「ファウルでしか止められない」というような見方もされた。だが、今季はチームメートに恵まれていることもあって球離れがよく、ドリブルで仕掛けるのか、味方を生かすのかの判断も的確だ。

さらに興味深いのがオフサイド数の増加。昨季の5回から18回に増えている。オフサイドは相手に間接FKが与えられる反則だが、その多さは最終ラインの背後のスペースを狙い続けている証し。オフサイドラインぎりぎりで抜け出して決定機を生み出すプレーも目立つ。

元スペイン代表MFダビド・シルバの存在は大きく、久保の「オフ・ザ・ボール」に合わせてパスが出てくる。3月19日のエルチェ戦(2-0)で決めた先制点は象徴的。シルバのスルーパスに抜けだして左足で巧みに流し込んだ。そこにパスが来るから、久保も「裏抜け」を繰り返すことができる。

チームは来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位。総得点37点のうち久保は6得点3アシストで、全ゴールの24%に直接関与している。21歳のアタッカーは周りに生かされることで確実に進化を遂げている。