サポーターが、選手に焼き肉をおごることができる!? こんな、おもしろい企画があるんです。
磐田の全選手は今シーズン開幕戦の名古屋戦(2月27日・0-1)の数日前、磐田市内の焼き肉店で決起集会を行いました。食事代金のうち、約5万円はサポーターが出資したものでした。つまり“選手が、サポーターにごちそうになった”のです。
この企画は、09年から磐田のオフィシャルスポンサーに名を連ねるサーラ(本社・愛知県豊橋市)が行った初めての試みでした。昨季、J1昇格を決めた選手たちをお祝いしようと、サーラクラブ事務局が発案しました。サーラカードを使用するサーラクラブ会員から、出資を募集。サーラカードポイントから、1口500ポイントを500円に換算するというものでした。サポーターの応援する気持ちが集まり、結果として37人の会員から99口の申し込みがあり、合計4万9500円の焼き肉食事券になったのです。さらにサーラクラブ事務局が上乗せし、10万円分が磐田に贈られました。
この企画を打診された時を、磐田の営業担当者は「とても斬新なご提案で、驚きました」と振り返ります。選手会長のDF桜内渚(27)は「開幕前に、全員で集まるとても良い機会を作ってもらいました。グラウンドの上でするサッカーの話だけではなくて、たわいない話をすることも大事。すばらしい企画で、とても感謝しています」と話していました。
3年ぶりにJ1に復帰した今季、32試合を終えて年間順位13位と厳しい戦いが続いています。そこで、第2回となる応援企画が始まりました。8月~9月にかけて、再びサーラクラブ会員から出資をつのっていました。サーラ側からは「こういう時期だからこそ、選手に力をつけてもらって、元気を出して乗り切ってほしい」と申し出があったそうです。磐田の営業担当者は「そのお気持ちが、大変ありがたい」と話していました。
まだ出資者の人数や総額は明らかになっていませんが、選手にも気持ちは届いていました。桜内は「サポーターの方が、何かの形で選手を元気づけようとしてくれている。僕たちは試合で勝つことでしか、恩返しできない。“おごる”と言われるとびっくりしますが、“頑張って”の気持ちをプレゼントしてくれてると思う」と話していました。
リーグ戦は残り3試合。サポーターと選手が手を取り合い、J1残留へ一丸となって戦います。【保坂恭子】
◆保坂恭子(ほさか・のりこ)1987年(昭62)6月23日、山梨県生まれ。埼玉県育ち。10年入社。サッカーや五輪スポーツ取材を経て、昨年5月から静岡支局に異動。J1磐田と、J3藤枝の担当。最近、静岡市の駿府城公園で行われている「駿府城天守台発掘調査」が気になっています。



