浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(58)が、チームの理念を体現する司令塔の得点をたたえた。試合後の会見で「前半は選手たちの動きが重く、なかなかテンポが上がらなかった。気温が急に上がった影響もあるかもしれません」とコメント。早い攻守の切り替えからボール再奪取を繰り返し、相手を敵陣に押し込み続ける「ミシャ・プレス」が、前半は機能しなかったことを指摘した。

 それだけに前半終了直前のMF柏木の得点は貴重だったと、指揮官は強調した。「すばらしい攻守の切り替えから、すばらしいゴールを決めてくれた。これがチームに落ち着きをもたらしてくれた」。攻守の切り替えが遅い周囲を鼓舞するように、鋭い出足からボールを奪い、そのまま得点につなげたシーンを絶賛した。

 「後半は選手たちがうまくゲームをコントロールしてくれた。チャンスらしいチャンスを相手に与えない展開にできた」。前半はショートカウンターで相手に決定機を許す場面まであったが、柏木の得点を機にチームは立ち直った。

 「自分たちの狙い通りの戦いができなかったのに、勝ち点3を得られたことは、前向きに捉えていい以前であれば、内容で上回りながら、引き分けたり負けることも多かった」。今季初の4連勝で首位キープ。昨季に続く第1ステージ優勝へ、着実に歩みを進める。