筑波大がジャイアントキリングを成し遂げた。MF三笘(みとま)薫(2年)が先制点と決勝点を挙げた。大学勢が天皇杯でJ1クラブを破ったのは、14年に関学大がヴィッセル神戸に2回戦で勝利して以来、4度目だ。

 三笘は「1つ進んだだけ」と大活躍を冷静に振り返った。1点目は前半6分。左サイドのハーフウエーライン付近からドリブルで切り込み、ペナルティーエリア内で右足を振り抜いた。その後一時勝ち越されたが、後半20分にCKから最後はFW中野誠也(4年)がヘッドを決めて同点に追い付いた。そして同28分、左サイドでインターセプトしたMF西沢健太(3年)からパスを受けた三笘が右足で決勝弾を放った。

 三笘は川崎Fユース出身の20歳。「人間性もそうですし、高校からプロにいったら(試合に)出られない」と実力を高めるために進学を選んだ。「J1はチームとして意識している。(今回だけの)話題性にならないように」と快進撃を止めるつもりはない。