ベガルタ仙台は6試合連続未勝利となった。11本のシュートを浴びたのに対し、放ったシュートは、前半40分のMF三田啓貴(26)の右足ミドルの1本だけだった。

 スタジアム上空が霧に覆われた中で、試合が始まった。霧の影響による視界不良のため、前半25分にカラーボールに変更されると、同28分から約3分間、試合が中断した。そして同ロスタイム、スルーパスに反応して抜け出した鹿島FW土居を、平岡康裕(31)らDF2人が止められず、6試合連続となる先制点を許した。報道陣から、霧の影響でスルーパスは見えにくかったかと聞かれた平岡は、「フィールド内では逆サイドにいなければ、見えていた。霧は言い訳にはならない」と悔しがった。

 渡辺晋監督(43)も「先制点を与えてはいけないと思う。前半の最後の最後で、隙を与えてしまった。」と悔やんだ。後半はシュート9本を浴びて防戦一方になるも、何とか持ちこたえていた。しかし、試合終了間際に失点した。

 2位鹿島に主導権を握られ、苦しい試合運びを強いられた。平岡は「割り切って、守っている時間を踏ん張っているが、自分たちの時間をもう少し長くしないと、攻撃の選手のリズムも生まれない。疲労感も高まる」と指摘した。