湘南ベルマーレの曹貴裁監督(49)は、ベルマーレ平塚時代の98年3月21日にヴェルディ川崎(現J2東京ヴェルディ)に4-1で勝って以来、約20年ぶりとなるJ1での開幕戦勝利に「何年ぶりだか分からないですけれど、久しぶりにJ1のステージに戻ってきて、ホームの開幕戦に勝った。開幕でJ1の試合で勝ったことがない…何だか不思議な感じですけど」と語った。

 V・ファーレン長崎との昇格組対決は、Kリーグチャンレンジ(2部)の釜山アイパークから期限付き移籍した新加入のFWイ・ジョンヒョプ(26)が、前半8分に先制弾を決めた。同16分に追いつかれたが、後半35分にMF秋野央樹(23)が左足でゴール左上に蹴ったFKを、DFが弾いたこぼれ球がバーをたたきゴール前に落ちたこぼれ球を、MF石川俊輝(26)が詰めて右足で決勝ゴール。2つのJ1初ゴールで逃げ切り、幸先の良いスタートとなったが、楽な戦いではなかった。それでも曹監督は「そんなに、うまくいかないなというところで、今日に関しては時間帯によって違う顔が出た時も、しっかり最後をやらせなかったり、勝つための選択肢を選べるようになった。昔のJ1の経験がプラスに出たかな」と前向きに語った。

 今年はW杯ロシア大会があるため、J1は5月20日に一時中断し、7月18日から再開する。曹監督は、そこまでに勝ち点を積み重ねる重要性を強調した。「これからが大事なので。W杯の中断までに、勝ち点をもぎ取っていく試合をしたい。1番、感じるのは我々の選手の中でも、半分はJ1で初めて1試合、出た選手が多いですけども、可能性は無限大にある。僕自身が1年間、どんなことがあっても楽しんでやらないといけない。義務感とか使命感のためのみじゃなく、湧き上がるような楽しみが出来れば…今日の試合で、少し出たと思う」と熱く語った。【村上幸将】