今季初の静岡ダービーが今日7日、開催される。ルヴァン杯1次リーグ初戦の清水エスパルス-ジュビロ磐田で、アイスタで午後7時にキックオフ。清水はチーム最年長GK西部洋平(37)が、約2年ぶりに公式戦に復帰する見込みで、昨季から続くダービーの連敗を止めにいく。

 非公開練習を終えた西部は、穏やかな表情で切り出した。「公式戦は、もう2年前かな」。今年でプロ20年目を迎えた。703日ぶりの公式戦は、思い出深い静岡ダービーになりそうだ。

 「リーグ戦もルヴァン杯も関係なく、ダービーはダービー。緊張は全くなくて、高ぶっているものを抑えているくらい」

 2016年4月3日のJ2熊本戦で右大腿(だいたい)直筋を負傷した。1度は復帰したが、6月末に再離脱。9月には手術も受けた。昨年はシーズン前から練習に合流したが、4月に左太もも裏の肉離れを負った。相次ぐケガに悩まされたが、長期間ピッチから離れて気付いたこともあった。「やっぱり、サッカーは楽しい。純粋にサッカーに飢えていた」。10月からベンチ入りを果たすと、選手ミーティングを主導するなど、チームのJ1残留を陰から支えた。

 今季の開幕試合ホーム鹿島戦でもベンチ入りし、満員のアイスタを体感した。「こういう雰囲気でやりたいな、うらやましいなと思いました」。リーグ戦も含めて先発した静岡ダービーでは、17戦6完封と好相性だ。一方で昨季のダービーは清水の3連敗。絶対に負けられない状況で、西部も「楽しみたいけど、結果にはこだわりたい。リーグ戦につなげていかないといけない」と言った。満を持して復帰戦に臨む。【保坂恭子】