今季初白星は、またしてもお預けに…。北海道コンサドーレ札幌はジュビロ磐田に0-1で敗れた。0-0の後半13分、右サイドから崩されて決勝点を献上した。前半8分にはMF都倉賢(31)が頭で押し込んだがファウルの判定でノーゴール。チーム全体でシュート13本を放ったが、決定力不足が重くのしかかった。ルヴァン杯は2戦2敗。リーグ戦含め5試合1分け4敗で、今季初勝利は次戦以降に持ち越しとなった。

 チャンスは作った。決定力だけが足りなかった。札幌のシュート数は相手より4本多い13本。試合後の会見でミハイロ・ペトロビッチ監督(60)は「強い気持ちと高いモチベーションで戦ってくれた」とたたえた。先発メンバー7人が同じだったルヴァン杯前節J2甲府戦(0-3)の辛口評価と対照的だった。

 序盤から攻め立てた。前半8分。MF菅からの左クロスにファーサイドのMF都倉が反応した。頭で合わせ、ネットを揺らした。相手DFを押したとしてファウルの判定。先制ゴールは認められなかった。しかし、形は作れていた。その後、前線の選手が何度もゴールに襲いかかった。「結果に結びつかず残念。だが勝つ気持ちが出た試合」と都倉。0-0の後半13分の失点は、右サイドから崩され相手をゴール前でフリーにした。警戒していたカウンターの失点は阻んだだけに、悔しい敗戦となった。

 微妙な判定に泣いた。前半23分、MF白井のドリブルでハンドを取られた。ペトロビッチ監督は大きく腕を広げ、抗議に出た。「審判を批判するタイプではないが」と言った上で「都倉のゴールを含めて厳しい判定だった」と首をかしげた。

 今季の公式戦は5戦1分け4敗。指揮官はゴールに向かった選手の姿勢を評価した。「やり続ければ必ずいつか明るい未来を与えてくれる」。次戦は18日のリーグ戦。初めてJ1に昇格した長崎を札幌ドームで迎え撃つ。次こそ、地元のサポーターに勝ち点3を届ける。【西塚祐司】