北海道コンサドーレ札幌DF菊地直哉(33)が、今日26日の天皇杯4回戦、ジュビロ磐田戦(ヤマハスタジアム)で先発が濃厚だ。今年2月に左膝外側半月板損傷の手術を受け、今季初の公式戦は3バック右で出場の見込み。25日、札幌・宮の沢での前日練習後、敵地入りした。リハビリを乗り越えて迎えるピッチで、12年ぶりベスト8へ導く。

菊地の表情は期待にあふれていた。昨年10月29日のリーグ戦第31節鹿島アントラーズ戦(札幌ドーム)以来332日ぶりの公式戦は、今季初ピッチとなる。相手はプロ生活をスタートさせた磐田。3年目の札幌で、古巣との試合ではベンチ入りはあっても、出場はまだない。「久しぶりだし思い切ってやればいい。相手より自分。1年はたってないけど試合に出てないので、楽しみ」と、待ち望む。

開幕前にアクシデントに襲われた。今年2月の米ハワイキャンプ中に左膝を負傷した。手術を受け、これまでのキャリアで最も長い離脱となった。じっくりリハビリに取り組み、全体練習に合流できたのは7月。8月にリーグ戦で2試合ベンチ入りするも、出番はまだない。「初めて大きなケガして、すごく大変と感じた。(プレーで)今でも自分の中で納得いかないこともある」と、自身の本来の力を取り戻せていないもどかしさはある。「けど、毎日練習できてるのが楽しい」と、喜びを感じて過ごしている。

チームに漂う嫌なムードを変えたい。北海道胆振東部地震後に行われたリーグ戦2試合は連続0封負け。勝利が遠い。「(リーグ戦と)メンバーが代わっても、チームとしてはやることは同じ。できれば無失点で勝つ」と、持ち味のアグレッシブな守備力で攻撃に勢いを与える覚悟だ。

自身にとっては今季残り8試合のリーグ戦へのアピールの場にもなる。「チームの力になれるように。個人としては大事な試合になるんじゃないか」と集中する。チームにとっては12年ぶり準々決勝進出がかかり「いいプレーをしたい」。なじみのある会場で、菊地の18年シーズンが幕を開ける。【保坂果那】

◆札幌と天皇杯 過去最高はJ2時代の06年のベスト4。準決勝でガンバ大阪(J1)に1-2で敗れた。準々決勝進出は同年と04年(当時J2)の2度のみ。今年は初戦の2回戦でMIOびわこ滋賀に2-1で2年ぶり勝利を挙げ、3回戦はJ2アビスパ福岡に4-0で快勝し、5年ぶりの4回戦に駒を進めている。