J2は前節、2位の松本山雅FCが昇格を争う5位の東京ヴェルディとの上位対決を、相手のオウンゴールによる得点を守りきり1-0で勝ち、勝ち点を73に伸ばした一方、首位の大分トリニータはアウェーで4位の横浜FCに1-3で敗戦。松本が大分を勝ち点1上回り、入れ替わって首位に立った。また3位のFC町田ゼルビアが、6位のアビスパ福岡に先制を許しながら2-1で逆転勝ちし、2位に転落した大分と勝ち点72で並んだ。一方、敗れた福岡は優勝の可能性がなくなった。また大宮アルディージャはツエーゲン金沢と1-1で引き分け、自動昇格の可能性が消滅した。

一方、残留争いは、カマタマーレ讃岐が栃木SCに1-2で敗れ、勝ち点31で21位のロアッソ熊本と並ぶも、得失点差で10及ばず最下位となり、2試合を残して熊本とともにJ3自動降格圏の21位以下が確定。6日には、四国リーグ時代から9シーズン、讃岐を率いてJFL、J2昇格に導いた、北野誠監督の今季限りでの退任を発表した。J3は、J2ライセンスを持つFC琉球が優勝とJ2昇格を決めており、J2最下位チームの自動降格は避けられない。また、勝ち点40で並ぶ19位の京都サンガと20位FC岐阜の残留が決まった。

今節は、松本が勝ち、大分と町田が負け、横浜FCが引き分け以下の条件で、松本のJ2初優勝と4年ぶりのJ1昇格が決まる。その状況の中、10日に大分対金沢、横浜FC対ファジアーノ岡山、翌11日に栃木SC対松本、愛媛FC対町田の試合が行われる。大分と横浜FCは、松本の優勝&昇格決定を阻止するためにも、勝ち点を落とすわけにはいかない。また松本は町田よりキックオフが1時間、早いだけに、町田にプレッシャーをかける意味でも勝ちたいところだ。

大分は金沢とリーグ戦で5回対戦し、2勝2分け1敗で、直近は2勝1分けで3戦負けなしと相性は良い。

逆に、横浜FCは岡山との相性が悪い。直近の成績は、2連続引き分けを含む3戦未勝利で、通算成績は6勝7分け7敗と負け越し。ホームでも3勝2分け5敗と苦戦しており、最後にホームで勝ったのは、FWカズ(三浦知良)が後半ロスタイム3分にゴールを決め、2-0で勝った2010年(平22)8月7日の試合以来、8年も勝っていない。

松本は過去、栃木には4勝1分け2敗と相性が良く、直近の成績も3連勝を含む4勝1分け、5戦負けなしだ。アウェーでも2勝1敗と白星が先行している。

一方、町田は過去2勝1分け4敗と愛媛を苦手にしている。ただ、直近は1勝1分けと2戦無敗で、6月2日のホーム戦では2-1で勝った。同戦で前半45分に同点弾を決めたFW中島裕希(34)は、福岡戦の勝利後「優勝という目標がある。このメンバーで出来るのも、あと2試合。悔いが残らないように戦っていく」と頂点取りを誓った。