小1になるセルジオ越後氏(73)の孫の男の子が、最近サッカーを始めた。まだ本格的ではなく、学校の昼休みに遊びでやる程度。同氏がテレビに出演しているのは知っているが、プロサッカー選手だったことは理解していない。

ある時“祖父孫対決”の話が浮上。同氏の娘である母親が「おじいちゃんはサッカーがうまいのよ」と言い、同氏が「僕が勝ったら、君のおもちゃを全部もらうぞ」と脅かした? ところ、「全部? 少しならいいけど…」と拒否されたという。将来的な対決について同氏は「75歳になったら、孫がなめてくるかもしれない」と話している。

そのお孫さんは剣道教室に通っており、同氏も見学したことがある。まだ低学年で、年上との対戦では身長差で不利。「君もこれから大きくなるから、今は我慢、我慢」と励ました。同時に礼儀や規律に厳しい競技性のためか、無邪気に“怪獣ごっこ”をしている時とは違う「別の孫がいた」とも。整列やあいさつ、先輩への対応など、立ち居振る舞いはりりしく、負けても泣かない。「男らしく見えた」と、祖父の顔で目を細めた。

◆セルジオ越後 ブラジル・サンパウロ生まれの日系2世で、18歳でブラジルの名門コリンチャンスとプロ契約。同国代表候補にもなった。72年に来日、藤和不動産サッカー部(現湘南)でプレー。78年から「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、延べ60万人以上を指導。その経験から「セルジオ越後の子育つ論」など子育て本も出版。93年4月から日刊スポーツ評論家。06年文部科学省生涯スポーツ功労者表彰受賞、13年外務大臣表彰受賞。17年旭日双光章を受章。H.C.栃木日光アイスバックスのシニア・ディレクター、日本アンプティサッカー協会最高顧問。