横浜F・マリノスは5日、日本代表経験のあるMF天野純(27)がベルギー2部のスポルティング・ロケレンへ期限付き移籍すると発表した。移籍期間は2020年6月30日まで。

スポルティング・ロケレンは昨季1部だったが、今季は2部で戦う。天野はクラブの公式サイトを通じて次の通りコメントした。

「嘘偽りのない本当の自分の思いを伝えたいと思います。本当に苦渋の決断でした。育成組織から育ってきたマリノスで優勝したい。最高の仲間と最後まで戦い抜きたい。子供の頃から憧れていたマリノスの10番を着けさせてもらい、さらにキャプテンまでやらせてもらったのに活躍できないまま旅立ってもいいのか。

その一方で昔からの夢であった海外への挑戦。気がつけば27歳になり、挑戦するにはラストチャンスの年齢。恐らく次のチャンスは来ない。チャレンジをしなかったら一生後悔する。海外で自分がどれぐらいのし上がれるのかチャレンジしたい。自分自身に感じる停滞感を打破したい。もっと上手くなりたい、もっと強くなりたい。このような思いが自分の心の中に湧き上がってきました。様々な思いが交錯する中、何日も悩み、考え抜いた上で移籍をするという決断に至りました。

この移籍に際して、自分のわがままを聞いてくださり、最大限協力して頂いた強化部の方々、監督、クラブスタッフの方々には本当に感謝しかありません。またファン・サポーターの皆さん、チームメイトにはシーズン途中で離脱してしまうことを申し訳なく思います。

海外の舞台で一つずつ積み上げて、絶対に成功してやるという覚悟と自信はあります。これまでも幾度となく壁を乗り越えてきたという自負もあります。何年後かにこの決断が正しかったと言えるように、短い間でもマリノスの10番を背負ったことを誇りに、ベルギーで頑張ってきます。皆さんには改めて大分戦後に挨拶させていただければと思います」(原文のまま)

天野は神奈川県出身で、横浜F・マリノスプライマリー追浜-同ユース追浜-横浜ユースと一貫してマリノス育ち。順天堂大学を経て、14年シーズンから横浜に在籍している。

司令塔となる選手で、左足の正確なパスとキックを武器に、J1リーグ通算101試合10得点。18年9月には日本代表にも選出され、同月11日のコスタリカ戦で国際Aマッチデビューを果たした(通算1試合0得点)。今季は横浜で背番号10を付けていた。