ホーム1-2敗戦の雪辱を敵地で狙った北海道コンサドーレ札幌だが、またしても大分トリニータに敗れた。前半20分、MF白井が放ったシュートがゴール右ポストにはじかれ、大分GK高木に当たって吸い込まれるオウンゴールで先制。だが、わずか3分後に追いつかれる。しっかり守り、好機とみれば素早く人手をかける大分のサッカーは、崩すのが難しい。1-1の膠着(こうちゃく)状態は、後半の半ばまで続いた。拮抗(きっこう)する試合を動かしたのは、後半30分、大分だった。

前節松本戦は、シュート14本を放ちながら1得点にとどまり、ドロー。ミハイロ・ペトロビッチ監督(61)は「チャンスに対するゴールの割合を上げていかないといけない」と、決定力向上を課題に挙げ、前線の入れ替えを行った。この日の1トップはFW鈴木、シャドー(1・5列目)にMFロペス、チャナティップ。今季先発すれば5勝3敗と勝率が良いトリオを、10試合ぶりに並べた。2試合連続先発の白井が、2試合連続で先制点に絡むラッキーボーイの活躍をみせたが、白星はつかめなかった。

勝ち点1差の5位大分との直接対決。勝ち点3を奪い、順位を逆転したい一戦だった。ペトロビッチ監督も「毎試合が大事な戦いで、次のゲームは常に重要なゲーム。ただ、ここ2試合勝てていない中で大分戦は勝利を求められるゲーム」と、その重要性を口にしていた。だが、終わってみれば広島時代の教え子、大分片野坂監督が作り上げたチームに、今季2戦2敗の結果。3試合連続未勝利、2試合ぶりの黒星で、順位は8位に後退した。