退任の鹿島大岩監督涙で別れ「非常に充実」一問一答

<天皇杯:神戸2-0鹿島>◇決勝◇1日◇国立

鹿島アントラーズがヴィッセル神戸に敗れた。今季限りでの退任が決まっている敗れた鹿島の大岩剛監督(47)は目に涙を浮かべながら試合後の会見に臨み、この日の試合内容や、約2年半の鹿島での監督生活を振り返った。主な一問一答は以下の通り。

-今日の試合を振り返って

大岩監督 非常に残念な結果ですが、選手には最後までしっかり戦ってくれたことを非常に評価し、感謝していると伝えました。私は退任しますが、来季以降、またすぐ鹿島アントラーズは試合が始まるので、しっかりと頑張ってほしいと伝えました。今日は前半が非常に苦しい試合内容だったので、前半が全てかなと思います。後半はよく盛り返してくれましたが、勝ちきれずに残念だったと思います。

-後半はシステムも変えて流れも変わったと思うが、点を取りきれなかった要因はどのあたりか

大岩監督 シーズンを通して、リーグ戦でもそうですが得点がとれなくて苦労しました。今日も相手が得点してしっかり守備をしてきた中で、サイドを起点に攻撃を仕掛けることを徹底したのですが、特に後半は…。まあ、いろいろ言ってもあれですね。普段はこういう結果を踏まえて、いろいろ改善していく意識でいますが、今は冷静に分析できないというか。ただ、システムを変えたというか、立ち位置を変えて、サイドに人を増やすと。サイドで自分たちが数的優位をつくって得点を狙うということはできたので。あとは最後の前線にいる得点を決めるボックスの中でのアイデアがもう少しほしかったなという風に思います。いろいろ整理できていなくてすみません。

-前半は確かに相手にボールを握られて、失点は不運でした。前半にそうなった原因をひとつだけ挙げるとすれば何か

大岩監督 ミスマッチとよく言われるが、このシステム同士の戦いの中で、我々は前で、ミドルゾーンでプレッシャーをかけて、最終ラインをスライドしながらコンパクトにする意図があるのですが、どうしても特に最終ラインがうしろに重たくなってしまった。当然それはプレッシャーのかからない状態でラインを押し上げることができない。そうした連動性は前半は非常に欠けていたと思います。それは緊張感なのか、選手間の意思の疎通なのか。このシステム同士の時は我々はうしろからいい攻撃をするんですけど、後半にしっかりと立ち位置を変えて、自分たちがどこでボールを動かすのか、どこでプレッシャーをかけるのか明確にしたことで、少し改善できたとなりますよね。来年はないのですが。それが反省というか、今年1年やってきて、できたことでもあり、できなかったことでもある。それが最後の試合の前半と後半に出たと思います。

-一時的にではあるが、負けて終わる監督のキャリアをどうとらえているか、また今日の敗戦が今後にもつながるか

大岩監督 自分自身、監督ではなかったですが、この舞台での喜びも当然ありましたし、この悔しさは次の糧になっていくと思います。今日の1日だけでなくて、今までも当然悔しい思いをして、喜びもある中で。次のキャリアにむけては、もうひとつ自分の引き出しというか、戦術面もそうですし、監督としての立ち振る舞いもそうですし、そういうところは非常に自分の中でかみしめながら、悔しさを押し殺しながら、(表彰式で元鹿島の)西大伍の喜ぶ姿を見ていました。思いのほか、喜んでいたので。おめでとうと伝えました。

-監督としての2年半を振り返って、シーズン途中で引き継がれてアジアの頂点にも立った。満足できたこと、できなかったことは

大岩監督 シーズン途中から就任をして鹿島アントラーズという大きなクラブで指揮をとることは非常に大きなプレッシャーも感じていましたし、その責任をしっかり果たすという強い気持ちでやってきましたし、それは選手と一緒に作り上げてきたんですけど、良い時ばかりではなかった。クラブの悲願でもあるACLをとったということは、僕にとっての転機にもなった。今年1年は非常に選手の出入りも多く、この2年くらいはずっと試合数が多くて、コンディショニング面、そのあたりのチームマネジメントに相当苦労しましたが、これが僕のキャリアの大きなポイントになると感じていますし、当然、監督に求められる戦術面とか、チームを作る上でのオーガニゼーションは自信を持つことができています。次の仕事がどうなるのかはわからないですが、絶対に生かす自信と、常々、選手に言いますけど、常にアンテナを張って成長し続ける、そういう気持ちもまだまだ自分では若いと思っていますので。そういう仕事ができたらいいな、この経験が生かせる仕事ができたらいいなと。また監督の立場に立ちたいなと感じさせてくれた、さっきの表彰式のシーンだったと思います。非常に充実した2年半だったなと思います。ありがとうございました。