存続危機に陥ったJ1サガン鳥栖は4月30日夜、テレビ会議アプリ「Zoom」を通じて、オンラインで緊急サポーターミーティングを行い、竹原稔社長(59)が対応した。サポーターからは支援提案の意見も出た。

竹原社長は、サポーター約100人と意見交換。まず竹原社長が、経営難の現状について説明。鳥栖消滅の可能性さえ、否定はできない状況に「すべて私の責任」と、頭を下げ謝罪した。一方で、クラブの存続については「クラブの消滅やクラブライセンスの失効、J3やJFLへの降格はございません」と否定した。

会合では、サポーターから複数の質問があがった。内容は、クラウドファンディングでの支援の提案や、財務状況の公開、Jリーグ再開にあたって無観客で開催の場合、資金繰りのメドなどについてだった。

質問の中には、経営陣の進退を問う声もなく、荒れることはなかった。

サガン鳥栖は4月26日、株主総会と19年度決算報告を行い、約20億1486万円の赤字を計上。18年度の約5億8100万円を大幅に更新しており、この額には、竹原社長が「天文学的な数字の赤字」と表現していた。最悪の場合はチーム消滅、もしくはJ3以下降格などの判断が、本格協議される可能性もある。