新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、チーム活動を2週間休止していたガンバ大阪は23日、大阪・吹田市内で完全非公開の中で全体練習を再開した。その後、宮本恒靖監督(44)がオンラインで取材に応じた。

待望の活動再開だった。この日午前、練習場で2週間ぶりに仲間と顔を合わせた宮本監督は、その状況を説明した。

「難しい時間を過ごした中で、2週間ぶりにお互いの顔を見て(選手からは)サッカーができる喜びを感じている様子を見受けられたし、本当にみんなで練習ができて、コーチ陣を含めてよい1日になった」

2日に最初の陽性判定者を出してから、最終的に8人(選手6人、スタッフ2人)にまで感染が拡大。Jリーグでは3例目となるクラスターとされ、3月のJ1リーグ戦全6試合が中止となり、9日から活動休止に追い込まれた。

宮本監督は「健康、感染拡大とかの観点からして、非常に大事な正しい判断と感じている」と、Jリーグやクラブの判断を尊重している。

今後は中止になった6試合がどこに組み込まれるか。代替日が決まらなければ、G大阪が0-3で敗戦という「みなし開催」になる可能性もある。

「全日程を戦えることを前提として、準備していきたい」という指揮官は「Jリーグ側で、しっかり日程を再考してくれると聞いています。(小野社長が中1日でも試合に臨みたいと言ったことに)仮定の話はするべきじゃないが、現場とすれば、どんな日程を組まれてもこなしていく準備をしていく。自分たちでコントロールできることに注力していく」と決意を新たにした。

チーム活動休止による全体練習ができなかった2週間は、練習場やクラブハウスへの立ち入りも禁止。オンラインによる、それぞれの自宅で練習をするしかなかった。この日は陽性判定を受けていた選手の中で、複数の選手が現在も陰性判定が得られずに、練習参加を見送っているという。

チームは4月3日のサンフレッチェ広島戦(Eスタ)に向けて、早急に仕上げていかないといけない。「軌道修正できる時間はあると思う」と宮本監督。G大阪にとれば、2月27日のヴィッセル神戸との開幕戦以来、1カ月以上も空いて今季のJ1リーグ戦2試合目となる。【横田和幸】