オーストラリア代表経験が豊富なセレッソ大阪FWアダム・タガート(28)が、出場5試合目で今季初先発し、待望の今季初ゴールを挙げた。

1点を追う後半13分、MF清武のスルーパスに抜けだしたMF奥埜がゴール前左でつぶれ役になり、G大阪DF三浦のクリアに反応したタガートが、豪快に右足で決めた。

「とにかく、点を決めた瞬間は安心した。昨年、僕にとっては厳しいシーズンだった。たくさんのサポーターの前で結果が出て、うれしい」

韓国Kリーグ水原から加入した昨年、12試合1得点に終わった。14年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に出場の実績があり、Jリーグでは期待を下回ったのは事実。

迎えた10月の天皇杯準々決勝、名古屋グランパス戦では左膝半月板を損傷した。母国に帰国し、11月に手術して全治2カ月の診断を受けた。

今年1月の宮崎キャンプではリハビリに費やし、地道に努力していた。開幕後、ようやく出場機会が増えてきたところだった。仲間のコメントが、タガートの実直な性格を感じさせた。

清武は「今日は正直、タガートに点を取ってほしかった。僕自身、あれ(同点ゴール)で乗れたし、チーム全体の意識も1段階上がった」という。

小菊監督も「彼も私自身も期待していた。天皇杯名古屋戦で大けがをして、ここまで(リハビリの過程で)波もありながら、高い意識で努力してくれた。努力は裏切らないと改めて感じた。うちの攻撃のバリエーションを増やしてくれた」と、強い信頼感を強調した。

大阪ダービーで完勝した本拠地は、今季最多1万8750人の観客が詰めかけ、最高の盛り上がりだった。

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