北海道コンサドーレ札幌FW興梠慎三(35)が1日、札幌・宮の沢での全体練習で完全合流を果たした。4月8日に右膝内側半月板損傷による手術を受け、離脱していた。ミニゲームなどフルメニューを消化。たっぷり汗をかき、「100%ではないけど、手術前よりだいぶいいので、これからチームに貢献できるように頑張りたい」と、晴れやかな表情を浮かべた。

チームのための決断だった。以前から患部の痛みを抱えていたが、プレーを続けていた。興梠の離脱前、第7節鳥栖戦(0●5)までチームは開幕から未勝利(6分け1敗)。「ずっと半分のパフォーマンスも出せない状態で、ずっと試合に出続けるのはチームのためにも良くないと思って手術を決めた」。

手術前は患部をかばいながらプレーしていたため、別の筋肉に乳酸がたまるなどの影響があった。復帰初日から対人練習でも積極的に仕掛けた。「これだけ痛みが取れたなかでサッカーをするのはすごい楽しいとあらためて感じた。手術して良かった」と、喜びを感じていた。

リーグ戦中断期間にはルヴァン杯プレーオフ広島戦(4、11日)、天皇杯2回戦(8日)があり、試合復帰も見込まれる。リーグ戦は2連敗中。現役最多のJ1通算159得点を誇る点取り屋の復活は、チームにとって前向き。「リーグ戦は次の試合(18日川崎F戦)で折り返し。1試合も抜けることなくやっていきたい」と心待ちにしていた。