アルビレックス新潟がヴァンフォーレ甲府を2-1で破り、2試合連続の複数得点で2連勝した。勝ち点を71に伸ばし首位を固めた。モンテディオ山形に敗れた2位横浜FCと勝ち点3、徳島ヴォルティスに敗れた3位ファジアーノ岡山とは8差をつけ、首位争いで抜け出した。前半18分、MF小見洋太(20)の4試合ぶり、今季4得点目で先制。1-0の後半19分にはMF三戸舜介(19)がチーム2点目を決めた。新潟は次節18日、水戸ホーリーホックとホームで対戦する。

小見が両拳を握りしめて喜びを表現した。前半18分、MF伊藤涼太郎(24)からパスを受けると、ペナルティーエリア内、左のスペースにドリブル。ゴールライン際の角度のない位置まで運び、左足を振り抜くと、ボールはファーのポストに当たってゴールマウス内に転がった。今季自身4得点目で1-0と決勝点になった熊本戦(8月20日)以来4試合ぶりのゴール。先発もその試合以来で、勝利への流れを引き寄せる1点を挙げた。

それでも松橋力蔵監督(54)は「甘すぎる。自分とチームを信じて2、3点目を取ること」とハーフタイムにげきを飛ばした。そして、後半開始時に交代カードを一気に3枚切る。FW谷口海斗(27)、MF高木善朗(29)、MF三戸を投入。この采配が的中した。後半19分、高木のスルーパスに飛び出した三戸がゴール。水戸戦(5月25日)以来、18試合ぶりの今季4得点目。7月の右鎖骨骨折から前節に復帰し、2戦目で勝利を決定づける仕事をした。

立ち上がりはこれまでの3バックから4-3-3にシステムを変えた甲府の圧力を受けた。終盤は繰り返し、決定機を作られ1点を失ったが、粘り抜いた。先制した試合は19勝1引き分けと無敗を継続した。苦しみながらも要所で持ち味の攻撃力を発揮。誰がピッチに入っても自分たちのサッカーをやり切ることができる。地力を見せつけ、チーム一丸でJ1昇格に大きく前進した。