マンチェスター・シティーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)への出場停止処分がスポーツ仲裁裁判所(CAS)の判決で覆された件で、リバプールのユルゲン・クロップ監督は「サッカー界にとって良くないことだ」と話し、トットナムのジョゼ・モウリーニョ監督は「ありえない」と口にした。14日付英スカイスポーツ電子版が報じた。

マンチェスターCは、欧州サッカー連盟(UEFA)の財務規則「ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)」違反でUEFA主催大会への2シーズンの出場禁止を言い渡されていたが、異議申し立てにより13日、その処分がCASにより撤回された。罰金も3000万ユーロ(約36億円)から1000万ユーロ(約12億円)に減額された。

クロップ監督は、ライバルがいることで、チームに良い影響が及ぶとしながらも、同判決がサッカー界全体に悪影響を与える可能性を指摘した。「シティーがチャンピオンズリーグでプレーできることになってうれしいが、正直に言ってサッカー界にとっては良い日だとは言えないね。FFPは、良い規則だと思う。チームや大会を守るためにある。FFPが残ってくれることを願うよ。少なくともボーダーライン的なものを越えてはいけないというルールがある」と15日のアーセナル戦に向けた記者会見でコメントした。

また、判決が覆ったことに対してモウリーニョ監督は「シティーが有罪でないにも関わらず、何百万ポンドというお金を支払うのであれば、不名誉なことだよ。もし有罪でないのであれば、何の処分も受けるべきではないよ。もし有罪であれば、処分を受けるべきだ。どちらにしてもありえないよ。シティーの有罪のことを言っているわけではない。有罪でないのであれば、1ポンドだって支払うべきではないと言ってるんだ。彼らにとってお金を支払うことは、それほど難しいことではないからね。私は、彼らが有罪かどうか知る立場ではない。下された判決に対する意見だよ。FFPは、これで終わりだね。意味がないからね」と話した。

(A・アウグスティニャク通信員)